前から持ってはいたのだが、最近改めて読んだ本がこちら。
まず装幀が真っ黒でかっこいい。
ブラックブックって感じで大切にしたくなる本だ。
しかしこの本、とても残念である。
何が残念かというとタイトルと内容がまったく違うというのだ。
タイトルは「Googleの脳みそ」というタイトルでこれまた非常にかっこいい。そして読んでみたくなるタイトルだ。
大抵の人はこのタイトルから、Googleがどのような考えを持って会社を強くし、世界に変革をもたらしたのか、その方法論と分析が書かれているように想起するはずだ。
しかし内容はまったくもって違う。ましてGoogleは最初の数ページにしか出てこない。
全体の内容は新聞記者の著者らしく過去の事件や問題を取り上げ、その特徴を記し、最後に社会を良くするための自分の意見を述べるという内容だ。
本のタイトルにアインシュタインという個人名をつけると売り上げが伸びるという話を聞いたことがあるが、この本もその類だろう。
Googleは近年でもっとも我々の生活に支配力をもった企業であり、YoutubeやGoogle mapなどを作り出した企業の考え方を知りたいと思う人も多いだろう。
そうした消費者心理を逆手に取ったなかなか悪徳な本である。
出版社がつけたのか著者がつけたのか分からないが、内容が真面目なだけに残念である。
もっと内容に即したタイトルであればよかったのにとつくづく思う。
僕は本を買うときタイトルで購入を決めてしまうことが多いが、これからはよく内容を確認して購入しようと思う。